若き天才ザッカーバーグが語る映画「ソーシャル・ネットワーク」の真実(インタビュー書き起こし)

今世界で最も注目されているWebサービスの1つである「facebook(フェイスブック)」の創業者であり現CEOのマーク・ザッカーバーグ氏のインタビュー動画(Youtube掲載)の書き起こしです。

映画「ソーシャル・ネットワーク」の予告や各場面と照らし合わせたインタビューとなっており、大変タイムリーで話題性のある内容となっております。

映画を既にご覧になった方はもちろんのこと、まだご覧になってない方も楽しめる内容になっているかと思います。

YouTube動画
フェイスブックの若きCEO マーク・ザッカーバーグ.

聞き間違い、わからなかったところ等ありますがご容赦ください。

キャスター:
こんにちは、まずはビジネスの話題です。しかも、良いニュースです。
フェイスブックは21日、登録ユーザーが5億人に達したと発表しました。6年前までまったく存在しなかった会社としては実に順調です。マーク・ザッカーバーグ氏による創業は今や伝説となっています。まもなく、その映画も公開されますが映画製作者も言っているとおり、5億人も友人がいれば、敵も何人かはいるはずです。マーク・ザッカーバーグ氏とは何者なのでしょうか。ダイアン・ソイヤーがパロアルトにあるフェイスブックの本社に行き26歳の創業者の素顔を探りました。

ナレーター:
5億人、度肝を抜くような数字です。フェイスブックのユーザーが今週5億人に達しました。これはアメリカと日本とドイツの人口を合計した数です。信じがたいことです。この若き経営者マーク・ザッカーバーグ氏が、わずか6年前にはじめたものなのです。

インタビュアー:
画期的な出来事ですよね、8000万人程度を夢見ていたことを思うと。

マーク・ザッカーバーグ:
現実とは思えませんね、この調子で増え続けると2013年には世界中でネット接続をする人すべてが会員になるでしょう。あなたが5億番目のユーザーかもしれませんよ。

インタビュアー:
そうですね、よくわかりましたね。

マーク・ザッカーバーグ:
(笑いながら)そこまではわかりませんよ。

インタビュアー:
4億9999万9999人いる今頃になって入りますかね。

ナレーター:
(フェイスブックは)今やアメリカの、または世界の文化のDNAに含まれています。会社の資産価値はというと推定240億ドル、しかし確かなことはわかりません。

インタビュアー:
株式非公開なんですよね?利益・収入どのくらいなんですか?

マーク・ザッカーバーグ:
(笑いながら)それはお答えできません、株式を公開していないので答えなくてもいいんです。

インタビュアー:
ヒントをくれません?

マーク・ザッカーバーグ:
(笑いながら)ダメですよ。

インタビュアー:
来年あたり株式を公開するでしょうか。

マーク・ザッカーバーグ:
将来、株式を公開するのは道理にかなうと思います。でも、そのために会社をやっているわけではありません。もっと多くの人に(フェイスブックを)利用してもらいたいんです。

インタビュアー:
大学を中退して2年くらいのころフェイスブックに10億ドルだすと言われましたが、なんと、断りました。

マーク・ザッカーバーグ:
正しいことをやっていると信じています。でも難しい決断でした。

インタビュアー:
天文学的な数字のお金をもらうこともできたでしょうに。

マーク・ザッカーバーグ:
それをやってしまうとフェイスブックを思い通りに育てられないと思ったのです。

インタビュアー:
26歳にしてシリコンバレーの象徴です。生活が地味なことで知られています。億万長者であることの意味は?

マーク・ザッカーバーグ:
億万長者じゃありませんよ。上場していないので、そんな大金は自由にできません。

インタビュアー:
意外な暮らしぶりなんですか?

マーク・ザッカーバーグ:
ええ、質素な生活です。家も小さいですしね。でも会社まで歩いていけるというのが一番大事なのです。歩いて5分か10分です。

インタビュアー:
ハーバードの学生寮からここまで長い道のりでした。同じ部屋だった友達とオンラインの学生名簿、フェイスブックを作ろうと思い立ったのでした。友達の輪を作るためのものでした。

マーク・ザッカーバーグ:
そのうち誰かが作るだろうとは思っていました。
でも大学生である自分たちにそんなチャンスがくるとは思ってはいませんでした。

インタビュアー:
独創的な企画のご多聞にもれず、事実と伝説がごっちゃになっています。具体的に誰が参加したのか、そしてどのくらい会社の権利を持つべきなのか、沢山訴訟がおきて、もう和解もありました。ルームメイトだった親友との間でも。

(映画の予告編が流れる)

ナレーター:
近々公開される映画で成長期であったころの様子が描かれています。

(映画の予告編が流れる)

ナレーター:
予告編をみると、彼はハイテクオタクで自己中心的、なんでも強引にやるタイプです。

(映画の予告編が流れ、マークが人と対立しているシーンが流れる)

インタビュアー:
予告編をみましたか?

マーク・ザッカーバーグ:
一部は観ましたよ。

インタビュアー:
どう思いますか?

マーク・ザッカーバーグ:
興味深いですね。でも、これはフィクションです。これまでもフィクションで面白おかしく色々書かれたことがありました。でも、会社を経営する上でそういうことにあまり気をとられていてはダメだと思います。誰かが嘘を言っているとか、気にしていてはダメなんです。

インタビュアー:
でも、人間なんだからあの映画が公開されると知って何か感じませんか?

マーク・ザッカーバーグ:
そうですね、ついつい気をとられがちですが、結局のところ、人々の記憶に残るのはその人が何を作ったかだと思います。素晴らしいものを作ったら映画のことや、その人の発言でさえも、みんな気にしないと思います。

インタビュアー:
映画の一番よくない点は?

マーク・ザッカーバーグ:
特にはありません。フェイスブックをはじめたのは19歳のときでした。ビジネスのこともわからなかったし、自分についてあれこれ書かれたこともありませんでした。ですから、こういうことに慣れるのに時間はかかりました。

インタビュアー:
振り返ってみて19歳だった自分に言いたいことは何かありますか?

マーク・ザッカーバーグ:
その後学んできたことが、今の自分を作っているのだと言いたいですね。

インタビュアー:
(昔に戻れたとしたら)やり方をかえますか?

マーク・ザッカーバーグ:
変えたいことは色々あります、同じ間違いでももっと違った間違いを犯したかったですね。でも、とても勉強にはなりました。

インタビュアー:
(昔を振り返って)心が痛むこともありますか?

マーク・ザッカーバーグ:
間違いを犯せばいつも心が痛むと思います。恋人と別れたり、人間関係がうまくいかなかったり、辛いですが勉強になります。それが今の自分を創っているんです。

インタビュアー:
今も尚、要求を突きつけられています。一番新しい件としては会社の権利を半分以上約束されたと主張する人物がいます。大学時代の話です。会社の84%の権利を渡すという契約をしたかどうか、弁護士は不確かだと言っていますね?

マーク・ザッカーバーグ:
「不確か」という言葉を使ったとしたら、それは文脈を無視して引用されたのでしょう。フェイスブックの権利を与える契約には絶対に署名していません。

(CM後と思われる映像が流れ、キャスターが登場)

キャスター:
引き続きフェイスブックのCEOマーク・ザッカーバーグ氏への独占インタビューです。

創業して6年、愛好者が大勢いる一方で、このインターネット時代でもっとも議論の多いサイトでもあります。最近のプライバシーに関する騒ぎで、利用されていると感じるユーザーも大勢いました。ザッカーバーグ氏はどうやって利用者離れを食い止めるのでしょうか。

インタビュアー:
フェイスブックとユーザーとの間にはプライバシーの問題をめぐり摩擦が生じています。原因のひとつはプライバシーに関する面倒な設定、デフォルト設定、つまり特に非公開を選ばなければ写真や個人情報が公開されてしまいます。何年か前からさまざまな問題が生じて対応に追われてきましたよねぇ?

マーク・ザッカーバーグ:
間違いもありました。

インタビュアー:
特に指定しなければ、皆に個人情報が公開されてしまうということでユーザーは不安や不信感をもっています。

マーク・ザッカーバーグ:
ビジネスモデルとしてフェイスブックは広告で成り立っているんです。なぜならば、会員から料金をとりたくないんです。フェイスブックの利用にお金はかからないというのが元々の方針です。色んなものがアップできたほうがいいでしょう?

ナレーター:
ザッカーバーグ氏はプライバシー保護の求めには対応しているとしながらも、みんながより多くの情報を公開するように促すことのほうが重要だといいます。

インタビュアー:
デフォルト設定を変えたらどうですか?

マーク・ザッカーバーグ:
デフォルトで一定の情報は必ずプライベート扱いすべきだと思っています。例えば、電話番号、その他、自宅の連絡先ですね。友達として信頼できる相手にだけ公開するものでしょう。でも、その他写真などは周囲の人々と共有すべきでしょう。

インタビュアー:
では、変えるつもりはないのですね?

マーク・ザッカーバーグ:
多くの人が共有することを望んでいるんです。

ナレーター:
自信満々のザッカーバーグ氏ですが、5月の会議では、、、

(当時の3者対談の映像に切り替わり、映像内でマーク・ザッカーバーグ氏が「今更過去を変えることはできません。正しいと思うことをやるのみです」と発言している)

ナレーター:
(マーク・ザッカーバーグ氏は)汗をかきながら答えていました。

インタビュアー:
汗をかいていましたよね?

マーク・ザッカーバーグ:
(笑いながら)あれは着ていたもののせいなんですよ

インタビュアー:
インタビューが苦手だからでは?

マーク・ザッカーバーグ:
取材やインタビューなど何度もやっています。大丈夫です。

インタビュアー:
確かに、今は全然汗をかいていませんねぇ。

マーク・ザッカーバーグ:
(笑いながら)今のところはね。

ナレーター:
フェイスブックには現在1600人以上の従業員がいます。

(社内を紹介する映像が流れる)

マーク・ザッカーバーグ:
仕事中に話しやすい雰囲気にしているんです。そのほうが良い仕事ができるし、楽しいですよ。

ナレーター:
本社はシリコンバレーのパロアルトにあります。広い敷地、気の利いた名前のついた会議室、一日3食付き、クリーニングも無料です。

インタビュアー:
(2者の対談形式にもどり)一番のライバルはこれから登場すると思うんですね?

マーク・ザッカーバーグ:
そう思います。

インタビュアー:
グーグルではないんですか?

マーク・ザッカーバーグ:
優れた企業が色んなことを試みています。でも歴史をみると、既存の大企業をよりも新しい会社に注目すべきでしょう。

インタビュアー:
26歳でこれだけの会社を切り盛りするというのはどういう気持ちですか?

マーク・ザッカーバーグ:
興奮しますよ。社員の多くはパソコンとネットと共に成長してきた第一世代なんです。

(マーク・ザッカーバーク氏がインタビュアーに社員を紹介する映像が流れる)

インタビュアー:
15歳(若い世代・ティーンエイジャーを指している)の若者に追い抜かれるのが心配ですか?

マーク・ザッカーバーグ:
15歳くらいって本当におかしなことを言うんですよね。この間高校生達と話していたらEメールは遅すぎると言う女の子がいました。それを聞いて僕はびっくりしました。

(映画の予告編が流れる)

インタビュアー:
映画は観るつもりですか?

マーク・ザッカーバーグ:
観にはいかないと思います。うちの会社に関する本も読まないし、報道もあまり見ていません。

インタビュアー:
他の俳優に自分の役をやってほしかったですか?

マーク・ザッカーバーグ:
(笑いながら)いいえ、ナイスガイだと思いますよ。彼の親戚の人がここで働いているんです。製品のデザインについてよく一緒に打ち合わせしています。小さな世界なんですよ。

ナレーター:
ザッカーバーク氏は世界をもっと小さくしようとしています。
ダイアンソイヤーがパロアルトからお伝えしました。

(了)

参考サイト
Gigazine 映画「ソーシャル・ネットワーク」の主役、Facebookの若きCEOマーク・ザッカーバーグの貴重な日本語訳付きインタビュー映像

関連の書き起こし