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【全文書き起こし】アメリカ式成功するプレゼンのコツ②

この記事は
アメリカ式成功するプレゼンのコツ①
の続きです。

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ブランドン氏:次、成功するプレゼンの構成です。

大まかな構成として、「良いと思われるプレゼン」だいたいアメリカだとこういう構成ってできてますよというものです。

まずオーディエンスの、見ている人の興味をひいて、見ている人がどうしてこのプレゼンを聞きたいかっていう理由作りをきっちりすることが、まあ「エンゲージメント」ってよく使われるんですけれども、ですよね。

次に見ている人をインスパイアする、影響を与えるようなことを伝えて、心を揺さぶる。
そして最後に自分が求めるものを達成すると。こういう順番で説明できると。
3からやっちゃう人が多いんですけど、オーディエンスの注目を得られないと結構進むのが難しいんで。
もし余力があったら最後に、もうちょっと聞きたいなって思わせる状況で、「この辺で終わります」っていうと、後味がいいっていう。やりすぎないっていうのも重要かなと思います。

ちょっと細かい方法論のコツもせっかくなんでご説明させていただきます。

まず、なんでお客さんが聞きたがるか、Whyっていうことから始めたらいいかなと。お客さんが自分のプレゼンを聞きたがる理由をきっちりと作るということ。そしてものすごく重要なんですけど、プレゼンをしているときに、そのプレゼンをしていることにすごく自信がある感じ、そしてそれに対してすごく情熱がある感じを必ず出す。

逆にいうと自信がなくて情熱がないことにプレゼンをすると確実にうまくいかないっていうことなんですよね。なので、自分はこれを説明するのに自信ありますと。すごく情熱もありますっていうものを話せるといいと思います。

ちなみに僕これのエキスパートなんですよっていってプレゼンするケースって多いんですけど、アメリカだとエキスパートになる方法っていうのが決まっていて、すごい簡単、誰でもなれるんですよ。「僕それのエキスパート」って言っちゃえばいいっていう。これよく言われることなんですけど。多少自信なくても自信もっていいですよということですね。

さっきの英語の件があったと思うんですけど、英語で自分が英語が苦手ですとか、英語が発音が良くないですという方、悩んでいる方とかよく見受けられるんですけど、あるとき僕がパブリックスピーチのセミナーを受けにいったときに、そこの講師の人が英語がなまっている人、もしくは英語がネイティブじゃない人のプレゼンテーション方法はどうしたらいいと思いますか?っていう話がありまして、彼女が言っていたのは「いやいいのよ。それで」と「なまりって個性じゃない」っていう。

その少しなまった感じの英語を話すのが個性になりますよという話をしていて、例えばカリフォルニア州知事だったアーノルド・シュワルツネッガーは、彼は母国語ドイツ語なんですけど、英語すごいなまってるんです実は、今でも。ただそのなまった英語でもプレゼンがんがんしたんで人気が出て州知事になったぐらいなんで、そこは心配ないと思います。

あと、これはガイ・カワサキっていう人のパクリなんですけど(笑)
「10、20、30のルール」っていうのがあって、どういうことかというと、
プレゼンをするときにスライド、ここに使うスライドは必ず10ページに収めてくださいと。それ以上になっちゃうとほんとに余計な情報が入るし聞いててつまんないですよという、10。

20っていうのは、1時間のミーティングがあってプレゼンするんだったらプレゼンに使う時間は20分にしてくださいと。必ず20分以内にプレゼンをおさめてくださいっていう話なんですよ。これはなぜかっていうと1時間あって最初の40分はパソコンをプロジェクタにつなぐのにかかっちゃうからっていう、ちょっと冗談で言ってましたけどね。

30っていうのは文字が、スライドに使っている文字の大きさを30以上にしてくださいと。30以下だとこれ見てて読めないし、文字がちっちゃくなるので余計な情報が入るので、文字は30以上。これ10、20、30。なかなかいいことを言っているなと思いました。

プレゼンする内容については、英語で、アメリカでプレゼンする場合は、若干の不平不満、批判を入れても問題ないです。僕は世の中のこういうのがほんと納得できませんとか、もうこういう状況は生活していてうんざりなんです、だからこれやりたいんですってよく聞くスピーチなんですけど、日本語でいうとすごい違和感なんですけど、英語それ全然OKです。

さっき言ったパッションっていう、情熱を構成する要素って愛情と怒りだったりするんですよね。ものに対してものすごく、これは自分が好きだっていうのと、何かしら不満があって、それを変えたいっていうのが、2つ合体してできるのがパッションだったりするんで。批判的な内容は意外と大丈夫だったりします。

そして英語でプレゼンするときに皆さんその言葉、さっきから言葉っていうのを言ってますけど、アメリカのプレゼンターでスティーブ・ジョブズに代表される上手なプレゼンターのスピーチをUstreamとかYouTubeでみたときに、おそらく字幕いらないと思うんですよ。字幕なくてもなんか分かるじゃないですか。それって説明が上手だというのもありますけど、使ってる単語っておそらく日本だと中学校で教える英語しか使ってないはずなんですよ。難しい英語をほとんど使ってないんですね。

なので、アメリカ人でもプレゼンで使う英語ってすごい簡単なんで、簡単に、簡単な英語で、そしてクリアにゆっくりしゃべってください。あせると速くしゃべっちゃうんですけど、ゆっくりしゃべって、場合によってはポーズ…日本語でいうと沈黙、止まっても大丈夫です。重要なことを説明したいときは、重要なポイントがあったら最低3回繰り返してください。そうすると伝わりやすいんで、ジャパネットだとタカタみたいな、同じ語を3回言うっていうね。こうやって説明するときはちょっと大げさなぐらいでも大丈夫です。謙虚な方が多いと思うんですけど、大げさなカンジで大丈夫です。

最後に、ふさわしい格好。
そこの場所に合うふさわしい格好でプレゼンできるといいかなと。TPOにあわせて、ビジネスだったらスーツとか、スタートアップ系だったらちょっとくだけたカンジとか。
僕も今日プレゼンちょっとまじめに偉そうなことを言うってのでメガネかけてますけど。これ度は入ってないですからね(笑)。これ、ハッタリなんで。こういうのも結構小道具でオススメです。

 それで次、素晴らしいプレゼンター。

素晴らしいプレゼンターになるために必要な要素っていうのもちょっと説明できればと思います。

まずパッションですね。先ほども何度も言ってるんですけど、情熱がすごく重要だと。そしてコンフィデンス、自信を持って話すということ。次にエンゲージメントですね。見ている人からのエンゲージメントを得る。

興味をひいて心を引きつけるということ。でクリアに話す。きれいにクリアに分かりやすく、できればゆっくり話すということ。

最後に、僕も今まで少しずつ話してて、具体的な例とか何かストーリーがあったと思うんですけど、聞いている方々はそっちのほうを覚えていると思うんですね。これはこうですよというよりは、こういうことがあったんですっていう、そっちのほうが記憶に残るぐらいなんで、ストーリーテリングですね。具体的なストーリーはとても重要なプレゼンの要素になります。

最後にまとめをちょっと作ったんですけど、
「良いプレゼン」というのは、見ている観客を巻き込む、エンゲージメント力があり、プレゼンしている人が自信とパッションがあるということ。そして自分らしさ、なるべく個性を出して、なまってても心配せずに個性を出せればと思います。

さっき言った、10、20、30%のルール、ここが重要なポイントでしたよね。
英語でやるんであれば、できるだけ簡単な単語を使って、重要なポイントは最低3回繰り返すと。日本の人たちは結構謙虚なんですけど、ちょっと大げさなぐらいでもいいかなと思います。

おすすめできないのは、一番最初に自己紹介をするとか、スライドや資料を読んじゃう、ずっと読み続けてる感じとか。あとは、暗記すると途中で飛んじゃうと全部終わっちゃいますんで、暗記もちょっと微妙かなと。さっきお見せしたような情報満載スライド、簡単に言うと何も分からなくなっちゃうので。ジョークを使うときは気をつけて。早すぎないスピードで話すということ。自信ない発言とかは必ずしないようにと。そういうことが、まとめですね。

 

最後にちょっと宣伝なんですけど、明日SFニューテックジャパンナイトっていうイベントをやってます。まさに日本のスタートアップ6社がアメリカのオーディエンスの前で5分間ずつプレゼンするというイベントで、日本で予選会やって15社の中から6社にしぼられて、英語でプレゼンしてQAするっていう、なかなかエキサイティングなイベントなんです。
今日来てるうちのスタッフに話を聞けば、行き方とかチケットの購入方法、教えてもらえるかと思います。

以上になるんですけれども、QA、なんか質問ありましたら開始しようかと。Ustreamとかで見てる方も、オンラインで質問があれば答えれるかなと思うんですけど。質問ある方いますか?

(会場から質問)

ブランドン氏:それは2つあって。観客をエンゲージするための方法ですよね。1つは、事前にもしどういうお客さんが来るか分かれば、お客さんの知識レベルとか興味レベルを知っておく。もし難しいんだったら、今日みたいなイベントってすごい多くて、プレゼンテーションが始まる前にネットワークしてるんですよ。カジュアルに話せるから軽く聞いて、どういう人たちかなっていうことをこっそりと知っておくっていうのがいいかなと思います。

司会:あとは何かありますか?

(会場から質問)

ブランドン氏:企画書は普通のプレゼンよりも、シンプルか短いので大丈夫ですよ。1枚とか3枚でも問題ないぐらいです。そうですね。あんまり長いの聞いてくれないし、話してもたぶん20%ぐらいしか記憶に残らないんですよ、人間の脳って。それであれば、なるべく重要なポイントだけを押さえたほうがいいかなと。あとなければ…オンラインとかは大丈夫?何かありました?

(オンラインから質問)

ブランドン氏:プレゼンテーションを作るってやつですよね。僕はMacのキーノートっていう、アンチパワーポイント派なんでキーノートを僕は使ってますけど。オンラインでプレゼンツールとか最近増えてるんで、なんだっけ…?度忘れした…くるって動くやつ。シリコンバレーの…アニス知ってる?プレゼンテーションの…「プレッツィ」ですね。「プレッツィ」はいいと思います。ズームイン、アウトとか、回ったりとか、すごいクールなエフェクトができるプレゼン作成ツールなんで。おすすめですね。
あとは、大丈夫?

なければ、次アニスにバトンタッチしますけど、僕、ジェネラルなプレゼンの説明をしたんですけど、アニスはシリコンバレーのVCをやっていまして、VCファームを代表しています。それこそ毎日のように、スタートアップのピッチを聞く側ですよね。たくさんのスタートアップから、売り込みをされる側なので、すごい耳が肥えている方で、彼の立場からVCの人にピッチするんだったら、こういう風なことに気をつけて、こういう構成で、こういう心構えでやってくださいよっていう説明をしてもらいます。
アニスは、日本語ものすごい上手なんですよね。僕が言うのもなんだって話ですけど、すごい上手で。日本語が上手なだけでなく、プレゼンテーションがものすごい上手です。聞いてて引き込まれる感じ。僕この前初めて聞いてすごいびっくりして、本当うっとりするぐらいのプレゼン…プレッシャー?(笑)じゃあアニス、よろしくお願いします。

(拍手)

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