堀江貴文氏心境を語る!<緊急記者会見全文書き起こし>Part2

自由報道協会主催で堀江貴文氏(以下堀江さん)が行った
緊急記者会見の書き起こし/文字起こしPart2です。
今回で完結となりますので最後までお楽しみください。

今までの内容をご覧になりたい方
Part1はこちら

また、堀江さんの仮釈放を求める署名活動をされているサイトがありますので掲載しておきます。

仮釈放要求の署名サイト
ホリエモンの仮釈放を要求する署名 – 署名サイト

Youtube動画
【ほぼノーカット】堀江貴文被告上告棄却緊急記者会見

発言の意味が変わらない範囲で、一部省略した部分があります。
(「あー」とか「そのー」等の発言については割愛する。)
聞き間違い、わからなかったところ等はご容赦ください。

また、当サイトでは今後、さまざまな動画をテキストに書き起こしていきます。このサイトの趣旨に賛同してくださるボランティア・スタッフを募集しておりますので、どうぞお気軽にご応募ください。応募フォームはこちら

<司会・上杉氏>
はい。ツイッタータイムライン上に全然記者クラブの記者の人を当てないで上杉はヤラセじゃないかということがあるんですがそんなことはありません。ぜひどんどん質問してください。フェアにやりましょう。挙手をお願いします。

<質問者>
TBSのカシダと申します。よろしくお願いします。堀江さんがやろうした、思っていた正しいことっていうのが出来なかったというか、とりあえずなのか中断されたというのが、時代のせいなのか、制度のせいなのか、どういったふうにお考えなのかをもう一度お聞かせください。

<堀江氏>
あんまりあの、すべてはこう諸行無常といいますか。起こっていることがこう真実なわけですから、それに関して私が何か評価をしても仕方がないと思います。ただ、こう伝えること、僕が思っていることが僕の意図通りに皆さんに伝わるかっていうと、多分そんなことはあり得ないわけですよ。100%ていうのは、まああり得ないと。それは原子力発電所が100%安全でないのと同じで、僕が言っていることが100%皆さんに伝わることはあり得ないわけです。だからそうやって100%に近づける本当は努力をしなければいけないはずなのに、それをまあ僕が怠っていたことが一つは非常に大きな理由だと思います。さっき出来の悪い生徒に、生徒というか社員に、100回説明しないと分からないみたいな話をしましたけど、そういう作業が必要なんだと思います。ただ、面倒臭いです。だから結構サボってきました、そういった作業。つまり丁寧に説明するってことですよね。丁寧にしつこく説明をする。よくこういったインタビューとかでも、はっきり言って質問者のレベルがものすごく低いことってよくあります。はっきり言ってイライラします。イライラしてもうそれを押さえられないときはすごくぞんざいな対応になります。それでまた敵が増えます。あるいは意図がちゃんと伝わりません。それは全て僕の責任ですよね。なので仕方がない部分ではあります。それが因果応報で私にまわってきたということでしょう。これから僕がやっていかなければいけないってことは、もっと丁寧に説明をすることだし、時間をかけることだと思いますが、時間をかけるってことは僕の短い人生の時間を消費することでもある。急がば回れっていう言葉がある通り、まさに私は急がば回れだったわけですけれども、思わぬところからそういったことになってしまったのではないかと思います。

<質問者>
それはつまり、例えばライブドアが、例えばっていうかライブドアという会社を使って、堀江さんは世の中のために、世の中を良くしようということをしようとしていたけども、そこでその説明が足りなかったということでしょうか。

<堀江氏>
説明が足りなかったのか、説明をいくらしても、ま、すごいしつこく説明をしないといけなかったのか、その説明をしても分からなかったかもしれないってことですね。例えば、よく言われるのは株式100分割がどうだったこうだったって言われますけど、100分割をして流動性を上げて、個人投資家がポートフォリオを組んで、自由にどんどん投資をするって、これは例えばアメリカとかでは当たり前のことですけど、なぜか日本は株がなんか、任天堂の株を買おうと思ったら100万円からしか買えないとかですね、まあはっきり言っておかしな仕組みになっているわけですよ。任天堂のお客さんて子供たちじゃないですか。子供たちが、まぁ買えなくてもいいのかもしれないけど、その消費者が、その企業の主要ユーザーが少しでも株を持って応援してあげようとか、そういう風な仕組みってのが資本市場の仕組みなわけですよ。それが全く機能してなくて。なぜかその大型の投資顧問会社であったりとか機関投資家って呼ばれるような人であったり、お金持ち、一部のお金持ちだったりとか、そういった人たちしか参加ができないようになっているんですよね。そういうものを変えたかったし。僕はテレビの仕組みも変えたかったし。テレビとかラジオの仕組みももちろん変えたかったですよ。電波っていう貴重な資源をですね、ある意味浪費している部分も僕はすごくあると思う。そうした仕組みももちろん変えたかったし、いろんなことを変えてより便利に、より生きがいのある社会にしていきたいなと思ってましたけど、そこは説明不足はすごくあったと思います。はい。

<司会・上杉氏>
この会見が始まる前に堀江さんと控え室で話して、もうとにかく質問はなんでもして、受けるということで、フェアにやろうということなので、そのご厚意にお応えてしてということでやっております。裏でごちゃごちゃ言わずに、ここで黙って裏で書くのではなくて、ぜひこの場でどんどん聞いてみなさん活発な意見、議論をしてください。挙手をお願いします。

<質問者>
朝日新聞社のアオキと申します。よろしくお願いします。収監までの1ヶ月なんですけれども、ご本人として何を一番大事に過ごしていきたいとお考えでしょうか。

<堀江氏>
結構時間短いんで、既に入っている予定であったりとか講演会であったりとか、お仕事がありますので、お仕事最優先でそれはこなしていきたいと思いますし。あとはいろいろ、あの異議申し立てをして1週間とか10日ぐらいかかるらしいんですけど、それはおそらくNGの結果が出るだろうという風に言われてますけれども、まあ最後の望みとしてある。それがダメだったら高検、高等検察庁と協議をして収監時期を決めるらしいんですけれども、それが半月なのか1ヶ月なのか2ヶ月なのか分かりませんけれども、その間にですね、健康診断はちょうどやったばかりだったんですけど、それ以外に収監されるとどうも中の医療体制というのはあまりよくないということを聞いておりますので、その前にですね、歯医者さんに行ったりとかそういった健康面のチェック、ヘルスチェックっていうものを十分にやって。あと残務整理がございますので。私も色々と仕事をしておりますので、そういったものの引継ぎであったりとか。あとは、沢山のお友達・知人いらっしゃいますので、そういった人たちとまあ2年ぐらいいなくなりますのでそれのお別れをする。ということを1ヶ月くらいでやっていきたいなと思います。なので結構バタバタ、いつの間にかもう収監の日だってなっていると思います。

<司会・上杉氏>
よろしいですね。はい。

<質問者>
朝日新聞のヌクイと申しますけども、先ほどこういった状況になっているのは、僕に原因があった部分もあると思うという風なお話されたと思うんですが、さっきの急がば回れのお話と重なる部分もあるのかもしれませんけれども、原因になった部分というところを改めてお聞かせいただければと思います。

<堀江氏>
つまりは説明不足だったということですよね。すべての行動に対してまあ結構、情報をたくさん僕は取って、その情報、取った情報をアウトプットするということをすごく考えてやってるんですけど、情報を取るということは未来を知る、要は相対的な未来と僕は呼んでいるんですけども、皆さんが知っている情報よりも早く、例えば、だから僕が上告を棄却されるという情報を例えば司法記者クラブの人たちは昨日の晩から知ってたという話がありましたけれど、それは未来を知っているということなんです。それと同じように、僕はたくさんの情報を仕入れて、自分の中にインプットしておりますので未来を知ることが出来る。皆さんよりも未来を知ることが出来る。だから、それに対応したこういうことをやろう、ああいうことをやろうということを思いついてしまう。思いついたら実行してしまう。昔は全然そういった力はありませんでしたけど、ライブドアの社長になって上場して、どんどん社員も増えてキャッシュも増えてくると、ほとんどのことが実現出来るようになる。つまり考えたこと、未来はこうなる、だからこうしよう、で、前はいろんな制約があって出来なかったことが、出来るようになる。出来るようになると実行してしまう。で皆さんは当然、未来を知りませんから「なんで堀江はあんなことをやっているのだろう」と「何か悪い企みをしているに違いない」とか「まったく検討違いのことをしているな」とか、いろいろな陰謀論であったりとか、色んな説がこう出てくる。さらにそこで有名になってどんどん発信をしてしまった。発信をすると、さらに情報リテラシーのすごく低い人たちもいますので、さらに分からなくなる。「本当にあいつはちょっとキチガイだ」とか「あいつはなんかよくなんか分からんことをしている」で、よく分からないものに対して人間というのは恐怖をおぼえる。たとえば原子力発電所から出る放射能に対して、ものすごく恐怖を覚える人たちが多いと思いますけど、あれと同じで「堀江というのはなんかようわからん。だから怖い」と思う人たちもたくさんいらっしゃる。怖いと思うと人間、防御をする。一番そういった防御、その盾の役割をするのが検察官。だからそういった人たちがやってきたというのが、結論になっているんですけど。つまり、先を行くということは、それだけのそれなりのリスクを伴うことである。これを説明してたら、皆さんもう納得して「あ、堀江さんの言うことはすごいよく分かる」ということをやっていっても意味がないんですよ。だからそういったリスクというのは、僕は背負い続けるんだと思います。だから、背負い続けるので、ある意味こう僕も僕で防御をしていかなければならない。防御というのは具体的には出来るだけ説明をするということです。あとはあまりこう人の縄張りに入っていかない。それが多分一番大事なんだと思っています。

<司会・上杉氏>
ただ今、日本のテレビ業界にとっては不適切な発言がありました。(不明)発言者に代わって司会者が、お詫びはしませんが訂正します。続いて、挙手をお願いします。

<質問者>
ありがとうございました。フリーのサイトウと申します。先ほどツイッターの話もあったんですけども、収監中の例えばメールマガジンですとか新しい書籍とかご自身のその情報発信という点ではどうされたいというご意向があるんでしょうか。

<堀江氏>
はい。嬉しいことにですね、僕を応援してくれるスタッフが「これからもやり続けます」てことで宣言をしてくれましたので、彼らのサポートを受けてできる限り情報を発信していきたいなと思ってまして。メールマガジンについては続けます。僕しか出せない情報というのがあると思います。それは貴重な情報だと思いますので、アップトゥデートで収監している間も出来る限り多くの情報を、今と変わらない、出来るだけ変わらないように。手書きになりますので、手書きで文通みたいな形になると思いますので非常に腱鞘炎になるリスクが高まると思うんですけど、出来る限り頑張ります。出てきた頃には腱鞘炎になっていると思いますけど。タイピングの仕方も忘れているかもしれないですけど、頑張りますと。それが一つ。それと書籍に関しましては既にですね、5、6冊分もう最終校了が終わっているようなものがあるので、それは予定通り出します。更に電子書籍に関しても、これまで電子化されてなかった過去の書籍なんかも含めて出そうと思ってます。それは予定通り進めたいなと思います。ただし、雑誌の連載は全部は続けることはおそらく難しいなと思いますし、取材なんかにもなかなか対応できないかなと思います。講演会ももちろん出来ません。です。ただ出来る限りはやっていきます。

<司会・上杉氏>
はい、時間が大分無くなって来ました。えーとそろそろ数問の質問で終わりにしますが、また挙手でお願いいたします。じゃあ、一番奥の方、そちら。

<質問者>
日経新聞のナガオカと申します。先程ですね、強制捜査が無ければ経済が大分、今と状況が現在と違っていたんじゃないかというお話があったんですけれども、もう少し具体的にどのように変わっていたという、今の状況に対してどのように変わっていたかという点をお話ください。

<堀江氏>
はい、ひとつは、M&Aの件数は、ものすごく減りました。企業買収がものすごくやりにくくなったと思います。それはあの、僕が捕まった容疑のうちの一つが偽計および風説の流布という容疑であったんですけれども、こちらの、まあ簡単に言うと、今回一億円の会社を四億円で買ったことが罪だというのが、まあ警察および裁判所の主張な訳ですけれども。その時にですね、ディスカウントキャッシュフロー法という、DCF法と略されるんですけれども、この方法を使って価格算定をしております。えー、あろうことかそれを、その書類を作った会計士がめくら判を押しましたという風な、虚偽の、僕からいわせれば虚偽の検察官面前調書を取られたお陰で私は、何故か捕まっておりますけれども、それをDCF法であれ何であれ良いんですけれど、ものすごく慎重に会計士がそういった書類を作るようになりましたので、費用がものすごくかかるようになりました。だからベンチャー企業はM&A怖くてできない、というか、金かかって出来ない、みたいなことになっております。なので、件数も減ると。その流れの中で、外資系の会社もハゲタカとかっていわれて、日本の会社を買収しづらくなりました。
本来こういったM&Aというのは、効率の悪い経営陣が居座ってダラダラと赤字を垂れ流していたような会社をですね、買い取って再生をしたりとか、効率を上げていくための非常に優れた仕組みなんですね。
それだけじゃなくて、株主がバラけているとどういったことが起こるかというと、意思決定のスピードが遅くなる。あるいは、株主にあんまり配当しなくなったりとか、給料を山ほどもらっちゃったりとかする経営陣が居座ってしまう。
例えば、テレビ局。なぜか放送法がひっそりと改正されまして、テレビ局の株主というのは単独で34%以上株を持てなくなりました、びっくりしたことに。これは実は、ライブドアがニッポン放送株を買収したりとか、楽天がTBS株を買収したりしたとかした流れの中で、後出しジャンケン的に放送法がいつのまにか改正されていて、34%以上持てなくなっちゃっていました。これ実は、その前に外資規制というのも行われておりまして、これは恐らく孫さんがマードックさんと組んでテレビ朝日株を買収した時だと思うんですけれども、それまでなかった外資規制がいつの間にか出来ていたと。20%以上の株を外資企業が買ってはいけないという法律が出来ていた。なぜかそういった会社が自由な資本市場である東京証券取引所に上場しているという、まあ非常に、極めて特殊な状況にあると。なのに資本市場に上場しているというメリットは最大限に活かせるということで、非常におかしな仕組みになっておりますけれども。こういったことがされているのが、非常に問題なんじゃないかと思います。そういったことが、僕らの動きのなかで出来てきていると。
あと、証券取引法も改正されて金融商品取引法になって、なぜか罰則の上限がどさくさに紛れて5年以下の懲役から10年以下の懲役になっております。10年以下の懲役といいますと、同じような重さの罪でいいますと、詐欺罪であったりとか、そういったものと同じになります。
まあ結構重罰に、いつの間にかなっておりますけれども、こういった重罰の中で運用するということなりますと、上場企業はやはり怖いですよね。だから、膨大なコンプライアンス費用をかけて利益が減っていっていると。
つまり法人税が、税収が下がって、そして日本経済はダメになって、政府の財源も悪くなってしまうという悪循環。あるいは、上場化しているとリスクが高いから、MBOして非上場化しちゃえというような動きも、昨今では非常に活発になってきております。
それは、コンプライアンス強化の流れがあるのがひとつと、もうひとつは、東京証券取引所が魅力のない市場になってしまったことが一例として、このふたつが、要素として挙げられると。
何で魅力がなくなってしまったかというと、流動性が下がってしまった。海外からの投資も、どんどん先細りになっていると。外人がどんどん売ってると。何で売っているかというと、外資をハゲタカ呼ばわりしたりとか、意味不明の株式の持分割合、まあ放送法を改正したりとかいろんなことをやっている。で、なんか裁判所もおかしな判決を沢山出すということで、これは危ない、ジャパンはリスクだということで、外資系企業もどんどんどんどん投資を撤退させているという状況にあると思います。
しかもですね、ライブドアという会社は、15万人以上の株主を抱える、沢山の個人投資家を擁している会社だった訳ですけれども、これを上場廃止にしてしまったもんですから、個人投資家は、居なくなっちゃった訳ですよ。で、居なくなると、居なくなって何処行っちゃったかというと、FXとかやってるんですね。外国為替の証拠金取引というところが、ものすごくその後流行りました。これは明らかに,株式市場、ネット証券の株式市場から、FXに移って来ている現象だと思います。
ご存知の通り、FXというのは、本当のゼロサムゲームです。全く、まあ、通貨の取引に一定の流動性を与えているという以上のメリットは全くない。えー、ギャンブルと僕は同じなんじゃないかなと思うんですけど、こういったものにお金が流れてしまって、本来、日本経済の、血液というか血管というか心臓なのか、わかんないですけど、まあ心臓部にあたるような証券取引所にお金が行かなくなってるということが、そいういった非上場化だったりとかお金が集まらなくなった理由なんじゃないかと思います。
だから、ライブドアが別に悪い事してると思うんだったら課徴金課せば済む事だし、上場廃止にするまでのことはなかったと思うんですよ。あの上場廃止って、海外では上場廃止基準って多分無いはずなんですよ。上場維持基準はあるんだけど上場廃止基準って無いはずなんです。
で、ライブドアって別に、必ずしも上場廃止にする必要は無かったと思います。あのもちろん、有価証券取引所の虚偽記載をした場合っていうのは上場廃止に出来るって書いてあるんですけれども、しなくても良いんです。実際、有価証券報告書の虚偽記載があって課徴金処分をくらった会社でも、上場維持をしている会社ってのは沢山ある訳です。
でまあ、堀江が悪い、堀江を何とかしたいっていうんであれば僕を何とかすれば良い話であって、ライブドアの株を上場廃止にする必要は無かった訳です。何故ならライブドアは沢山の現金を抱えておりましたし、沢山の社員を抱えて、事業は健全でした。実際のところ、その後バラバラにされましたけれども、それぞれの会社は今でも健全に商売をしておられます。

ということで、何のために上場廃止にしたんでしょうねというような事も含めて、東証、検察、裁判所。僕は反省をして頂きたいなと思います。日本経済を駄目にした部分での、僕は彼らに責任があると思います。

<司会・上杉氏>
時刻は午後6時をまわりました。本来ここで終了の時間なんですが、ニコ動の来場者数、今二千超えてますし。

<堀江氏>
大丈夫です。30分位大丈夫ですよ。

<司会・上杉氏>
大丈夫ですか。会場の都合がありますので、あと10分位、ちょっと延長をいたします。じゃあ先程、後ろには回ったのでその次の方。そのあと、前に、時間があればまた。

<質問者>
大学生のユアサタクと申します、宜しくお願いします。堀江さんは起業や上を目指そうとする若者の、ある種のアイコンであったと僕は思っているんですけれども、今回の事件が、そのような若者が委縮してしまう原因になったとも懸念しています。そのような若者に向けて今メッセージがあるとしたらどのような事かといういうことを教えて、是非ともコメント頂きたいのですけれども、宜しくお願いします。

<堀江氏>
中国とか行ってみないですか。中国人と会うと、全然エネルギーが違って、楽しいですよ。日本はすごく閉塞してますけど。中国人とかと会って中国とかで話を、僕、中国5年くらい行ってないんですけど、行くと楽しいと思いますよ。みんな、活き活きと前を向いて働いています。それに対して、こう、潰したりとかそういう事はしないですよね。あの、言論統制はすごいしてますけど。チベットの話とかダライラマの話とかすると、捕まっちゃったりとかしますけど。商売をする分には、非常にやりやすい国なんじゃないかなと思います。
ずっと日本に居ると多分、何かね、良くない気がする。若い人は特に。絶対世界に行った方が良いですね。

<司会・上杉氏>
中国には入れないんですか?入国出来ないんですか?

<堀江氏>
いや、入国出来ますよ。ただ行く用事がなかっただけの話なんですけれども。えーもう、ちょっと、当分行けなくなりましたけれども。あの本当に、そういったところからパワー貰った方が良いと思います。で、視野を広げたほうが良いと思います。世界は広いんで。日本だけじゃ無いんで、広げて、そこで得た知見をもとにして、自分の故郷を良くするという流れでどうでしょうか。

<質問者>
ニコニコ動画のカメマツと申します。堀江さんに何回もニコニコ動画にご出演頂いたのですが、今後2年間以上に渡ってこの番組にも出ていただけないというのは、非常に残念に思います。それで、今後2年間ということを考えた時に、メディアの業界っていうのはどうなって行くのか、特に、インターネットとテレビの関係など中心に、どのようになっていくと考えられるか、ご意見をお聞かせ頂けないでしょうか。

<堀江氏>
変える人が出てこないと、変わらない。現状維持、じゃないですか。もう2年じゃ変わらないですよね。ただまあ、10年とか20年とかいうスパンでは当然変わると思います。
何故なら、例えばニコニコ動画を観ているような人たちって10代の子とか、20代前半の子とか結構多いと思うんですけれど、彼らはパソコンが部屋にあって、そこでネット動画サイトを観るっていうのが、まあライフスタイルになってて、テレビをあまり観なかったりとかするんですよね。もちろん、テレビを見ている層もあるんですけれど、そうじゃない層も結構居る。で、これが彼ら子供って本当にすぐ大人になりますから、彼らが大人になった時っていうのは、まあ大きな変化が、そこで訪れるでしょうね。

ただ、それ以外はそんなに変わらないのかなと。本当にものすごくリーダーシップのある首相、日本のリーダーが出てくれば話は別ですけれど、当分総選挙も無いと思いますし、えー、最短で2年後ですか。2年後大きく変わるかもしれないですね。いま日本ってインターネットで選挙活動すら出来ない非常に特殊な国なんで、こんな特殊な国がいまだにある、先進国で。先進国じゃないのかも知れないですね、既に。

あの、特に中国人とかそういった人たちと話していると、ああ俺なんかほんとに、今日本に居ざるを得ないんですよ僕は。だから、すごくそれはもどかしい、ですよね。すごい遅れてるな世界から、俺は取り残されてるなっていう焦燥感に、すごく駆られます。掻き立てられます。
なので、本当に海外とかの人たちとビジネスとか色々やりたいなと思うんですけれど、まあ非常に不自由な立場でしたので出来ませんでした。だけど出てきたら、2年半勤めて出てきたら出来るようになると思いますので、まあそっから失われた7年間、8年間を取り戻そうと思います。

<司会・上杉氏>
はい。残り2問、挙手でどうぞ。

<質問者>
東洋経済の山田と申します。よろしくお願いいたします。先ほどライブドア事件が株式市場に与えた影響というのを仰っていたのですけど、日本のITベンチャーに与えた影響について伺いたいのですが。ライブドア事件の直前くらいは、非常にネットベンチャーに元気があった時代だったんですけど、その後の今、現状をみると、ヤフーはまだ比較的高収益ですけど成長は鈍化しつつあって、楽天もそれなりで、あとはソーシャルゲームの会社が若干元気がある程度という感じで。結局、あまり良い企業が残っていないという感じするのですが、ここを今どのようにご覧になっているか教えて欲しい。

<堀江氏>
ITベンチャーに関して言うと、さっきのM&Aの話と通じるんですけど、買う会社がなくなったんですよね。エグジットっていうと、ベンチャー企業ってなぜ社会に役立つかというと、とんでもないことを考える若造が会社をつくるから面白いわけですよ。そこで社会にイノベーションを与えるわけですけど。それは旧来型の大企業では出来ないことなんですよ。ヒエラルキーが出来ていて、そういった保守層がいて頭を抑えられますから、そういう自由闊達な議論ってなかなか出来ないし、そこから生まれてくるものは凡庸なものしか生まれてこない確率が高い。だけど、ベンチャーって失うものがないから、どんどんどんどんアグレッシブに、今まで皆さんが思いつかなかったようなことをどんどん考えてイノベーションしてくる。それが社会に活力を与える。だからベンチャー企業って社会的意義があるわけですけど。

これが成長していくためには何が必要かってエグジットって必要なんですよね。つまり、短期間でそれなりの収益規模になって、それでキャピタルゲインが得られて、それでまた新しいことをやるって新陳代謝。こういうことをやる人をシリアルアントレプレナー(連続起業者)って言うんですけど、日本の特徴ってアメリカと比べて何が一番大きく違うかってシリアルアントレプレナーがいないことなんですよね、ほとんど。まあ若干存在するんですけど。そういう人たちがエグジットする流れが止まっちゃったんですよ。というのはまず上場しづらくなりましたよね、株式市場に。要は、1個とにかく不祥事企業が出たら審査を厳しくしろになるわけですよね。だけど、ベンチャーなんて、はっきり言っていかがわしいですよ、正直言って。僕が知ってるベンチャー企業でいかがわしくない会社の方が少ない(笑)。だってね、社員3人の会社で法律なんか調べられるわけないじゃないですか、まともに。だからそれは、ちょっと目を瞑ってあげましょうよってことなんですよ、ちょっとくらいのことは。だけどみんな世知辛いじゃない、なんか、叩こうとするでしょう。そうするからまあ僕らもそうなんだけど、社会にとってそんなに悪いことしているのかな?というところを、ガミガミ言うじゃない、教育ママみたいに。教育ママみたいにガミガミ言って、子供が萎縮しちゃって新しいこと出来なくなる。そういった雰囲気がベンチャー企業の中で生まれたってことがすごく残念ですね。

もうひとつはM&Aをする会社がだんだんいなくなってきたこと。あれはDCF法、とにかく僕が偽計および風説の流布で捕まったってことがすごくきいていると思うんですよ。ベンチャー企業の買収って結構エイヤーでやるわけですよ。だって、これは売り手と買い手がいるわけですから、売り手はより高く売りたい。買い手はより安く買いたい。だけど、例えば買い手がたくさんいたら、どんどん値段が釣り上がっていきますよね。これ普通じゃないですか。だけどそこでDCF法とか使って値段をあわせたりするわけですよ、実際は、実務では。なのに、それを公明正大に1個の価格でやれっていったりとか、無理があるでしょ。検察官って経済の仕組み知らないから、一物一価だと思っているわけですよ。だけど、欲しい人がたくさんある会社っていうのは当然値段が上がるんですよ。だからその価格算定をするのに、方法が1つしかないとか、DCF法でやったら皆同じになるとかってあり得るわけないじゃないですか。当然違うに決まっているわけですよ。あわせてるわけですよ、実務的には。それをめくら判を押しましたと言って捕まえるわけですよ。それはダメです。そんなことをしていたら、実務はまわっていかないと思います。そんなことを含めて、M&Aはものすごくしづらくなったから、ベンチャーがイグジットする手段がほとんどなくなってしまった。だからみんなやりたくなくなった。

正直言って、そういうベンチャーの奴らって本当にひと山当てたいって思っている奴らがいっぱいいるわけですよ。若者ってこう野蛮なっていうか、野心があって、俺もちょっと金持ちになっていい車乗りたい、いい家に住みたいっていうのも僕は別にいいと思うんですよ。まず、そうなってから立派なことを考えればいいと思うんですよ。立派なことをやればいいと思う。だけどお金も人脈も地位も無い状態で立派なことなんか出来ないじゃない、実際は。だからそれを社会が認めるべきだと。それを包容するというか、許容する社会というのが日本には今欠けているなと思いますね。すべてにおいて、大相撲の不祥事とか、なんでもそうだと思うんですけど、ちょっとでもチョンボをすると、徹底的に叩いて潰して、二度と立ち上がれないようにするという社会になりつつあるのはちょっと危ないかなと思います。

<司会・上杉氏>
はい、ありがとうございました。これで終わりますが、先ほどですね、会が始まる前に実はこのマスターズのフラッグに堀江さんにサインしてもらいました。これは東北の復興のチャリティゴルフのために作ったんですが、こちらに東北福祉大学の松山秀樹さんにマスターズでサインしてもらいました。これは孫正義さん。そして堀江さんがここでこういう風に書きました「人生は諸行無常、気合でがんばりましょう」と。

堀江さんは2年(刑務所の)中に入りますが、復興はまだまだそれ以上かかるというのが現状なので。最期にですね、東日本大震災で被災された方々、そして福島第1原発の今なお避難されている方々に、メッセージを贈っていただきたいと思うのですが。

<堀江氏>
運命って受け入れざるをえない部分があると思うんですよね。起こってしまったことは不可抗力と言いますか、仕方が無いし、特に津波とかは本当に仕方が無い部分ではあるんですけれど。原発事故は人災だという話もありますけど、だからといってそういう人たちを恨んだところで何も出てきませんから。前向きに考えて頑張っていきましょうと。

今すごくマイナスからのスタートになると思うんですけど、マイナスからのスタートって唯一いいことがあるんですよね。要はこれ以上悪くなるってことはあまりないってことですよ。これは僕も一緒なんですけど。ここまでドン底に落とされたらもう這い上がるしかないですよね、で這い上がる時って意外と楽しいんですよ。日本経済みたいに、これから序序に落ちていく、人口が減っていく社会ってつまらないですよね。日本全体がつまらないような感じになっているけど、東北で復興しようとしている人たちは未来があるし、今より良くなっていくことばかりだと思うんですよ。それってすごく楽しいことなので、めげずに頑張って欲しいなと思います。右肩上がりの成長局面というのはすごく楽しいと思います。僕も宇宙開発とかやりたいことがいっぱいありますので、仕方が無いので刑務所の中で勉強してきますけれども、勉強した成果を生かして、皆が楽しくなれるようなことをやっていきたいなと思います。なので、僕も頑張るので、皆さんも頑張りましょう。

<司会・上杉氏>
はい。ありがとうございました。

(了)

書き起こし・文字起こし協力:@seashellpsさん、@akiko74さん、@gcynさん、ありがとうございました!


※掲載内容について
掲載内容について不備がありました場合には、修正、掲載中止等の対応させて頂きます。
お手数ですがご連絡をお願い致します。

 

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