togetterに掲載されている堀江貴文氏独占インタビューの書き起こし/文字起こしです。
こちらは@toshihiro36さんのご協力を得て転載させて頂いております。
以下内容
5月9日朝の日テレ系「ZIP」の中の読売テレビのコーナーで元・読売テレビ解説員の辛坊治郎さんが行った堀江貴文さんの単独インタビューの書き起こし/文字おこしです。
<辛坊氏>
いやあ、久しぶりですね。3年ぶりぐらいですか。
<堀江氏>
そうですよね・・。
—————VTRが流れる—————
<ナレーション>
近鉄球団の買収騒動やフジテレビ買収騒動。はたまた衆院選への出馬など「ホリエモン」の名で、一時は時代の寵児となった元ライブドア社長・堀江貴文被告。粉飾決算の罪に問われ裁判を続けてきましたが先日、最高裁で上告を棄却されました。
<ナレーション>
現在、異議申し立てをしていますが認められる可能性はきわめて低く、今月中にも収監されるといわれています。
<ナレーション>
はたして収監直前、今の本音とは。 そして今後の活動はどうするのか。今日は辛坊治郎が直撃。堀江貴文被告、独占インタビューです。
<辛坊氏>
よろしくお願いします。(こんな時に)申し訳ないです。
<堀江氏>
よろしくお願いします。
<辛坊氏>
ちょっと太られました?
<堀江氏>
そうですね。あの・・・刑務所ダイエットをやるので(笑)・・・単純に痩せたいなと思って・・。刑務所の中でできる事といえば、痩せることしかないんで・・。一番大きなテーマは「痩せて帰ってくる」こと。
<ナレーション>
収監を前に、ここまで至った自身の過去を一体どう思い、今後どうしようと考えているのかを知るため、これまでの自身の人生の充実度をグラフに描いてもらったところ・・・
<堀江氏>
こんな感じですね。
<辛坊氏>
(グラフを見て)ほ~、なるほど。こりゃまた分かりやすいわね。ず~っとアクセル全開で走ってきたんですね、きっとね。
<堀江氏>
ずうっと充実してました。
<辛坊氏>
ずっと充実してた。逮捕の時に「ドーン」とどん底まで落っこちて・・・実刑が確定するということになって・・・しばらく、ヘコむところがあるだろうと・・・
<堀江氏>
まあ、だたこれ(逮捕の時)ほどは凹まないだろう。この時(逮捕の時)は先が見えなかったもんですから、「わぁ、どうしよう」みたいな感じだったんですけど・・。もう先が見えてるんで、あんまり・・・・
<辛坊氏>
結果的にひっくり返らなかった。判決を聞いた時の、本音の気持ちはどんなでした?
<堀江氏>
拘置所・・・「東京拘置所にいるのは嫌だな」みたいな感じですかね。
<辛坊氏>
拘置所じゃなくて、今度から刑務所ですもんね。
<堀江氏>
拘置所なんですよ、最初・・・。
<辛坊氏>
仕分けする・・。どこの刑務所に入るか決まるまでですね。
<堀江氏>
そうそう。それまで(刑務所が決まるまで)は封筒貼りやらされるらしいんで・・。1日7時間ペタペタペタペタ・・。これ多分つまんないと思うんですよね。ほんと仕事のための仕事みたいなもんじゃないですか・・。
<辛坊氏>
ああ・・・・。
<堀江氏>
穴掘って(またそれを)埋めてみたいな感じでしょ。 全然、世の中の役に立ってる気もしないし・・。ただ手を動かしてるだけみたいな・・。
<辛坊氏>
独房なのか、みんなと一緒なのかも分からない?
<堀江氏>
いや基本、独房みたいですよ。
<辛坊氏>
堀江さん、ひとりじゃ寂しくて死んじゃうタイプじゃない?
<堀江氏>
はい、そうですそうです。
<辛坊氏>
ひとりじゃご飯食べられないタイプですよね・・・大丈夫ですか?
<堀江氏>
でも、なんて言うんですか・・・昼夜独居(1日中独房にいる懲罰)でない限りは、ご飯はみんなで食べるみたいですよ。
<辛坊氏>
刑務所の中でも、ご飯は人と食べたい?
<堀江氏>
もちろん。
<辛坊氏>
その・・事件全体・・判決に至るまでを振り返ってみて・・・最高裁で有罪になって・・・犯罪者というレッテルであることは間違いないと思うんですけれど・・・。
<堀江氏>
それは全く気にしてないですね。それは・・時代によって、あの人犯罪者でしょという人が・・いま全く逆転してたりとか。江戸末期に坂本竜馬という人がいて・・彼はたぶん犯罪者だったんですけど・・今はもうヒーローじゃないですか。
<堀江氏>
経済犯罪といわれるものって、時代が決めていくものだと思うから・・。 そんな事でくよくよしててもしょうがなくって・・・。
<辛坊氏>
逮捕に至って・・特捜に目をつけられたという話がありましたよね。特捜・・いわゆる旧体制を怒らせた最大のツボはどこだったと思います?
<堀江氏>
フジテレビでしょうね。完全にフジテレビですね。
<ナレーション>
2005年フジテレビの親会社・ニッポン放送株を大量に取得し、買収に動いた堀江被告。しかしフジテレビ側は大反対し、真っ向から対立することとなりました。
<堀江氏>
発言であったり、これまでやった経営判断等で過剰に・・検察であったりとかマスメディアを刺激してしまい・・。要は・・特捜部っていうのは事件を選びますからね。選ぶターゲットになってしまった責任は僕にあるわけですから・・。その2点に関しては僕は謝罪してるし・・・。
<辛坊氏>
謝罪というのは誰に向かっての謝罪になるんですか?
<堀江氏>
株主ですよ、もちろん。それに関して経営責任は取るし…株主の皆さんには本当に申し訳ないことをしたと思っています。
<ナレーション>
さまざまな事業に参入しようとしてきた堀江被告は、一体どれほどの資産があったのでしょうか。これもグラフにしてもらいました。 (堀江氏がグラフに記入する映像が流れる)
<辛坊氏>
これ(グラフ)で見ると・・最大資産ってどれくらいいきました?
<堀江氏>
大した事ないですよ。2~3000億ぐらい・・・
<辛坊氏>
2~3000億。そのくらいのお金がある時に、自分が資産家だっていう意識はありました?
<堀江氏>
全くないですね・・・
<辛坊氏>
逆に、そういうところで旧体制だけじゃないところでも反感を買ったところが、どっかにあるんじゃないかと思うんですが?
<堀江氏>
あるんじゃないですかね。
<辛坊氏>
女優と付き合ったりみたいな話になるでしょう?
<堀江氏>
女優と付き合ったりの方が、よっぽど反感を買ったんじゃないですか?
<辛坊氏>
それは自分の人生の中で、失敗だったと思ってるんですか?
<堀江氏>
全然、思ってないです。そんな体験できないでしょ・・なかなか。いい体験じゃないですか。
<辛坊氏>
現在の資産額なんか言えます?
<堀江氏>
いやあ、言えないですね。
<辛坊氏>
どうしても言えない?
<堀江氏>
言えないですね。言いたくないですね・・あんまり。 あんまり言うもんじゃないと思います・・これは。
<辛坊氏>
個人的にも教えてくれない?
<堀江氏>
わかんないんですね。査定ができないんですよね。
<辛坊氏>
ホリエモン。堀江さんにとって、お金って何?
<堀江氏>
ツールです。道具ですね。やりたいことを実現するための道具の一つですね。
<ナレーション>
しかし、ライブドアの訴訟でその資産の多くを処分してしまったといいます・・・。過去、堀江被告は「金で何でも買える」と著書にも書き、世の反感を買ったこともありましたが・・・。
<堀江氏>
別に「お金で何でもできる」とか「お金で何でも買える」と言ったつもりではないんですよ。
<辛坊氏>
逆にお金で買える社会であるべきだと?
<堀江氏>
みんながお金に対して、そんなにセンシティブ(敏感)だと思っていなかったんで・・・自分がそうですから・・・。金、金、金ってみんな金で頭の中いっぱいなんじゃないですか?僕、わかんないですけど。
<辛坊氏>
その言い方がたぶんね
<堀江氏>
嫌なんですよね。
<辛坊氏>
ある程度、当たってるからね。当たってるから、今の言い方をされると腹立つ人がいるんだと思う。
<堀江氏>
だと思います。たぶん。
<辛坊氏>
次にやりたいことの道具としては、いま持っているお金はどうですか?
<堀江氏>
まあまあ、カツカツ・・・
<ナレーション>
しかし堀江被告は出所してからも、人生は充実すると自信を持っています。その理由は・・・。
—————出所後の予想です—————
<辛坊氏>
さあ、出所しました。どんな先を描きます?
<堀江氏>
何にも考えてないです。
<辛坊氏>
宇宙ビジネスって話がありましたが・・・前に話を聞いた時もよくわかんなかったんですけど、どんな話なんですか、具体的には?
<堀江氏>
具体的には、宇宙開発を民間でやろうと・・・
<辛坊氏>
いつごろ実現しそうですか?
<堀江氏>
この間、打ち上げ試験をやって・・北海道でやってますね。最短で僕が出てくる(出所する)頃に(実現)ですかね。
<辛坊氏>
かなり短期というか、そこにゴールが見えている状態なんですか?
<堀江氏>
国を挙げて宇宙産業を応援していこうという・・・そういう流れになってくれれば、実現性はかなり確度が高まります。
<辛坊氏>
これまで、これだけの体験をしてきて、これからの人生にどう生かすのか?
<堀江氏>
「既得権益の高い所は、もう触らんとこう」みたいな感じ(笑)。 自ら切り開いていった方が・・。実際インターネットのビジネスが最初うまくいったのは(誰にも)開拓されていない地域だったから。どんどん行っても、文句言われなかったんですけど・・。みんな割とセコイというか・・・。
<辛坊氏>
既得権益に触ったがゆえに、こういうことになった。わかりやすい・・・・
<堀江氏>
縄張りがある所に行くと、こういう風になっちゃうんだと・・・。
<辛坊氏>
さあ、もう時間が来てしまいました。 刑務所で2000冊本を読むと豪語されましたね。
<堀江氏>
2000冊はちょっときついかなと・・。現実的に言うと・・。
<辛坊氏>
読みやすい本も入れておいたら、大丈夫ですよ。 読みやすい本を4冊ほど用意しましたんで・・(と言い、辛坊氏の著書を手渡す)
<堀江氏>
あははは・・・ありがとうございます。すごいなあ・・・。
(了)